7匹目のニャンコ③

市役所の人が猫の写真を撮りに訪問してから数日後、また市役所から電話があった。内容は、「野良猫だという情報をくれた人が、この前撮った写真でははっきり見えないから直に猫を見たい、と言っているので、その人に猫を見てもらうために、猫を連れてきてもらえないか」というもの。

ちょっと、ふざけているよね、と思った。

どうして、飼い主でもない、東京から、時々、所有する空き家の様子を見に市内に来て、その様子見の時のさらに時々見かける猫に餌をやっていた人、という、訳のわからない人のために、保護した猫を連れ出さなければならないのか?

「この子は、もともと野良猫だというのは、獣医さんにも見ていただいて聞いています。その方も野良猫だったことはご存知だと思うのですが、野良猫はいつ飛び出してしまうかわからないので、外に連れ出すというのは無理です」

「もし、その方がこの子に会いたいというのなら、別に構わない(本当はものすごくストレス)ので、自宅までいらしてください」

と伝えた。

すると、「その方もいつもこちらの市内にいるわけではないので・・・・あと、こちらの課としても、他の都合もありまして・・・・・調整します」

というので、私はいつでも構わないから(とっとと済ませたかった)都合を合わせる、と伝えた。

数日後、また電話。

「相手の方の都合の良い日が決まりました。それで、何かケースにでも入れて連れてきてもらえますか?」

どうしてそういう話になるのか。

「いや、自宅に来てください。野良猫だった子なので逃げ出し防止のために連れ出せません」

と再度伝える。

「わかりました。では◯月◯日の◯曜日に伺います」と市役所の人。

そして◯月◯日◯曜日当日、前回の市役所からの訪問時に、うちの猫たちに逃げられてしまって、彼らをキャリーに入れられなかったので、予定より1時間半も前からスタンバイ。ご飯の時間を朝ではなく昼まで延ばして、ご飯で誘って、うちの猫と犬をキャリーやケージに入れた。結果として、それは、正しい判断だった。そうでなかったら、大変なことになっていた。

時間になって、市役所員2人と一緒に来たのは、70歳代以上に見えるご夫婦だった。私は正直驚いた。このお年で、東京からわざわざこの遠い市まで空き家の様子を見に時々でも来ている、というのは、本当に大変だと思ったから。私も、高速道路で2時間以上かかる実家の様子を見に行くのはとてもしんどいから。

そのご夫婦のうち、奥さんは、挨拶をしてくれた。旦那さんは、今一つの感じだった。「どうぞ、お入りください」と言うと、旦那さんは、ぼそっと奥さんに「外にいる」というようなことを言っていた。ちょっと嫌だな、と感じたが、単に愛想のない人なのかと思うことにした。

市役所員さん2人とその奥さんが家の中に来て、ケージの近くまで来た。

私は、猫のここしばらくの様子(ご飯の食べが良いこと、野生だったからおしっこはトイレでできないこと、うんちはトイレですること等々)や、3年前から餌などやっていたが、自分の家も大変だったので保護が遅れてしまったことを話したが、市役所員さん2人も奥さんも、全く聞いていなかった。

私の話を遮るように、奥さんは、「少し、顔が丸くなっているけど、この子です」と言う。野良猫さんを確認しに来ただけなのだから(と言うか、飼い主ではない人なのだから確認すら必要ないのではないだろうか)、これで皆さんの御用は済んだかな、と私は思ったのだが、そうではなかった。

奥さんは「お散歩は?」と聞いた。「え?保護猫に散歩?」と頭の中がぐるぐるした。

県の動物指導センターや環境省からは、猫の室内飼いが奨励されている。特に、県の動物指導センターや市役所経由で保護猫の里親になる人には条件があり、その中に「猫を外に出さない」と言う項目がある。

私だって、できれば猫には外の世界を謳歌させたい。けれど、私の実家周辺ならとにかく、今住んでいるこの市のこの区域は、車の往来が激しく、猫や鳥の轢死体を見ることもよくある。そんな環境にどうして出すことができようか? 

それに、私自身、若かった頃、出張の時に母親に猫を預けたところ、母と姉がキャリーに入れずに猫を連れ出してしまい、猫が逃げて、そのまま見つからなくなってしまったことがあった。あの時、母も姉も私に猫がいなくなったことを全く伝えず、帰宅するまで私は知らなかった。知って、慌てて雨の中現場に探しに行って、名前を呼びながら歩き回ったが、結局、見つかったのは、1か月後、車にはねられて死体になった猫だった。

苦しかった。何もできなかったことが悔しかった。

学生の頃にあったことでは、今でも時々うなされることがある。実家の庭で猫と遊んでいた時に親戚が来て、祖母に用事でもあるのだろう、と思って祖母に声をかけて、私が猫と遊び続けていると、突然、その親戚が持っていた棒で猫を殴りつけてきたのだ。一瞬のことだった。猫の首が折れ曲がって、糞便を垂れ流した。助けようとしたが、曲がった首は元には戻らない、そこへ、まだその親戚が近づいてきた。猫は最後の力を振り絞ってその攻撃者から逃げて、排水管の中に潜り込んで、そのまま出てこれなくなった。そこで死んでしまった。

あの時のことを忘れない。苦しかった。今でもあの親戚が憎い。同じ目に合わせて殺してやりたい。あいつの首を棍棒でひん曲がって元に戻らなくなるまで殴ってやりたい、だが、もうその親戚は長い闘病の末に亡くなってしまっている。その親戚は酒乱だった。その時も、今だったら考えられないことだが、酒気帯び運転で家まで来たのだ。酒で狂って、生き物の命も何も考えず、ただ暴力を振るうためにふるっていただけだ。

だが、そういう人間は、今だって、あっちこっちにいる。酒乱でなくてもいる。お隣の塾に来る子供の中には、猫を可愛がっていた子もいたけれど、棒を持って追い回していた子供もいた。その子供は私が追い払ったが。

だから、その話をしたが、奥さんも市役所員も全然聞いていなかった。私としては、市役所の所轄課なのだから、県の動物指導センターの条件や省庁や県の条例を承知しているべきだと思ったのだ。市役所員さんに「条例で猫は室内飼いと言うことになっている」と説明してほしかったのだ。

でも、彼らは全然私の話を聞いていなかった。

「抱っこしていいですか」と奥さんにこわれて、「え?ああ、はい。いいですよ」とケージから猫を出したが、実は、この猫、抱っこは好きではない。嫌いでもないが、抱っこすると身を捩って逃げようとする。それで逃げられたら不安なので、奥さんが抱っこする間、奥さんの前に回って、奥さんの腕の周りに腕をまわして猫が逃げないようにカバーした。「すごく人馴れしていて、撫でられるのは好きですよね。よくお隣の塾に通っていたメガネの女の子に撫でられてゴロゴロしてましたよね。でも、抱っこは足をつっぱっちゃうかな」と言いながら。

すると次は、「写真を撮っていいですか?」と聞いてくる。「はい」と言うと、奥さんは突然、「あ、カメラ」と言って、リビングのドアを開けてしまった。そして「お父さん、カメラ、カメラ」と言う。そのお父さんと呼ばれた旦那さんは、玄関ドアを開いたままで立っていた。私は、心の中で「やめて、やめて」と叫んで、慌てて猫をケージに入れてケージのドアを閉めた。この人達には、猫が脱走するかもしれない、と言う危機感が全くなかった。

もうだめだ、この人。叫び出したかった。

それから、その奥さんは、「私が引き取ってもいいですか?」と言ってきた。

「でも、私が警察に拾得物として届けていますので・・・」だから諦めてほしい、と思ってそう言ったのだが、横から市役所員の男の人が「だったら、警察に届けている住所をここではなくて、そちらの住所に変えればいいんですよね、簡単ですよ」と言った。

何を言っているんだ? 何を勝手に話を進めているんだ?

「いや、拾得物として3か月の保管責任があるんです。それに、拾得物として届けているのは、私です。署名して、届出を警察に出してあるんです。例えば財布とかだったら警察で保管するのでしょうけれど、この場合は、私が警察の代わりに保管していることになるんです」

この人達が言っている話を例えて言うと次のようになる。

「私が道で財布を拾ったので警察に届け出て、『3か月経っても落とし主現れない時にはあなたの物になりますよ』と言われた。そこへ、財布の持ち主ではない人が、『その財布は見たことがあるから私にください』と言っている状態」

どう考えてもおかしい話ではないか。

それに、私の話を全然聞いていないけれども、この猫は本当におしっこがトイレでできないのだ。その時はお客さんが来るからと室内に敷いていたトイレシーツを大分減らしてあったけれど、この猫がうちに来てからは、好んでマーキングする場所にトイレシーツを敷いているから(野良猫はマーキングをするものだ)、室内はトイレシーツだらけ、猫がおしっこをしたら大急ぎでトイレシーツを片付ける(床にされた場合は急いで拭いて、消毒して、ファブリーズをかける)から、立ったり座ったり動き回ったりが頻繁にあるのだ。

そして、このご夫婦は、お年のせいなのか、杖を使っていた。しょっちゅう立ったり座ったり、おしっこ始末をして回ることがとても難しいことは、想像に難くない。

それに、動物指導センターや市役所経由の動物里親になる場合、年齢制限があるのだ。60歳以下であること。このご夫婦は、どう見ても70歳以上。なぜ、市役所員のお二人は、その点を説明しないのか。

なので、はっきり年齢のことを告げるのは失礼かと思った私は、「この子、獣医さんの話では、3歳から5歳なんだそうです。あと、15年少なくとも10年生きるんです」と、遠回しにではあるが、伝えてみた。

でも、全然、奥さんには伝わらなかったし、市役所員2人も全く説明しなかった。

それに、とにかく、彼らは、私の家で、私が保護した猫なのに、完全に私を無視して自分達だけで話していたのだ。しかも、市役所はもちろん動物指導センターにも警察にも、「3か月間、飼い主が現れなかったら、私が飼います」と、最初から伝えてあるのに。

そして、あれよあれよと言う間に、何故かその奥さんが里親になることになってしまっていた。

ちょっと待って、と口を挟むこともできなかった。それに何より、このご夫婦は、動物里親になる条件をクリアできない面がたくさんあるのに、市役所員がそれを全く説明しないだけでなく、勝手に里親縁組の話を進めているのだ。

彼らが帰った後、どっと疲れて、ものすごく気持ちが悪くなった。本当はすぐに市役所に抗議の電話を入れたかったが、体が持ち上がらなくなってしまった。

夜、夫と話し合った。夫は、「この子を渡したくないんだよね。渡す必要もないよね。その人達変だよね。渡さなくていいよ」と言った。

それは、私の気持ちでもあった。

だから、翌日、力を振り絞って市役所に電話した。ところが、「昨日、双方で電話番号を交換されていたので、後のことは、そちらで対応してください」と言われてしまった。

仕方なく、奥さんに直接電話したが、説明すべきこと(年齢のこととか、足腰のこととか、室内飼い必須のこととか)は、やっぱり相手に失礼かと思えて、ただ、「申し訳ありません。あの子を渡せません。うちの子にさせてください」しか言えなかった。泣きそうになった。

ところが、電話の向こうは沈黙。しばらくして「今話しても押し問答になるので、後で電話しますので、切ります」と、切られてしまった。

一体、どこに押し問答になる要素があるのか?

その後、電話はかかってこない。かかってきたとしても話したくない。また、話すこともない。

気持ちが重い。気持ちが悪い。苦しい。

でも、今回のトラブルは、市役所員の暴走としか言いようがない行動が原因だったことは確かなので、そこは、しっかり伝えて、今後はこう言うことが起こらないように、環境に関わる所轄課の市役所員に、環境省や動物指導センターや市役所の動物里親の条件や、里親契約書のことなど(私がうちに既にいる保護猫を引き取った時に書かされたような)、しっかり覚えてほしいのだ。

夫と、動物里親経験のあるいとこ(話をしたら、私と同じぐらい怒っていた)、割と法律に詳しくペット先進国というか、ヨーロッパに詳しい姉にも一応相談し、やっぱり今回の市役所の対応はおかしいということで一致。市役所の問い合わせメールでは埒が明かないから、文書にして、課長宛に送った方が良いだろう、ということになった。市役所と喧嘩にならないようにしつつ、でも、最低限必要なことは市役所である以上注意してもらいたいと思う。

疲れた。いや、疲れている。

でも、猫が元気でよかった。

7匹目のニャンコ②

ニャンコを保護してから1か月以上になった。

その間にある事件というか、面倒なことが起こってしまい、鬱状態がひどくなってしまった。

気持ちはふさぐが、猫は可愛い。だが、やっぱり気に掛かる。

何が気に掛かるかというか、市役所の環境関連の課の職員さんが、おそらくは善意なのだろうが、ものすごく余計なことをしたために、関係ない人が入り込んできて、事態が厄介になってしまったのだ。

具体的に言えば、飼い主でない人が、市役所に私が近隣にポストしたチラシを見た、と連絡をしてきたのに対し、私に何も断りなく、市役所員が勝手に里親になって貰おうとしたのだ。

ある日、市役所から電話が来た。「チラシに出ている猫は野良猫だという情報があった」とのこと。詳しく聞くと、

1 情報を寄せてきた人は、市内在住の人ではく、東京都内に在住。こちらの市内に空き家を所有していて、時々様子を見に来る。

2 東京からこの市内へ、時々空き家の様子を見に来た時に、さらに時々見かける猫がいたので餌をやっていた。

3 情報をくれた人の話では、その猫は周辺の人の話では前からいる野良猫である。

4 その猫は何度か出産したことがあり、近隣の人が里親になったりすることもあった(らしい)。

5 ずっと出産するようでも困るので、いつか保護して不妊手術を受けさせた方が良いかと思っていた。

6 情報をくれた人が、その猫の様子を知りたいので写真を撮って欲しいと言っている。

ということであった。

それを聞いて「きっと、ごくたまにであっても餌を与えていたことから、今保護されてちゃんと世話してもらっているかどうか気になるのだろうな。」と私は思った。

それで、市役所の人が2人、私の家に来た。

その猫はケージに入れておいたが、自分の飼っている6匹の猫が、いつもと違う慌ただしい様子に「何かある、まずいことかも」と感じたらしく、皆、ソファの下や段ボールで作っただダンジョンに隠れてしまった。

だが、役所の人がくる時刻になってしまい、仕方なく、リビングと玄関のドアをしっかり閉める(リビングのドアを開ける時には、玄関ドアをしっかり閉め、玄関ドアを開ける時にはリビングドアを閉める、とにかく猫に注意)ようにした。

市役所の人たちは、件の猫の写真をケージ越しに撮ったのだが、ケージの柵が邪魔になるというので、仕方なく、ケージのドアを開けた。だが、室内なので薄暗く、カメラのシャッタースピードが合わない。何回も何回もシャッターが切られるが、写真のディスプレイはぼやけていた。

それでもやっと「これなら判別できる」という写真が撮れて、市役所の人たちは帰って行った。

これで済めばよかったのだが、この後、事態はややこしくなってしまった。

よく考えれば、飼い主でもない人のために、わざわざ保護猫を保護した人間の個人たくまで来て写真を撮っていく、というのも、かなり変ではあったのだが。

どうして、市役所が、一市民の生活を脅かすようなことをするのか、という事態になっているのだ。今、本当に参っている。

7匹目のニャンコ①

ここしばらく、うちには7匹目の猫がいる。

もう3〜4年前から、ずっと気になっていた野良猫さん。

4年前、この子は私が犬の散歩に出ようとした時に、虫を捕まえて食べていた。犬を見て、慌てて逃げていった。その後しばらく見かけなかった。

3年前、この子はたくさんの子猫を引き連れて玄関前の庭にいた。みんな何か食べないといけないかな、と思って、キャットフードと水を玄関前に置くようにした。いつか保護しようと思った。いつか、となってしまったのは、当時の私の生活が、滅茶苦茶だったから。

どう滅茶苦茶だったかというと、末期癌の母親の遠距離介護とか、姉の遠距離介護とか、骨折していた夫の介護とか、実家の自然災害被災による半壊とか、仕事とか、一気に押し寄せてきた時だったから。

落ち着いたら、あの子達を保護しよう、と思っていた。

すると、当時同じ長屋アパートに住んでいた方が、子猫達を保護して里親を見つけた。

この子だけが、ひとりぼっちで残ってしまった。成猫だったから、貰い手がいなかったのかもしれない。捕まえられなかったのかもしれない。

いつか保護しよう、と思って、ずっと家の前にキャットフードと水を置いていた。容器は毎日空になっていたけれど、多分、ほとんどは鳥に食べられていた(庭の木に鳥が巣を作って子育てしていた)。保護した時のために、全身用のノミ・ダニ取り薬も用意した。保護したら、どうするか、脳内シミュレーションをした。

けれど、その後は子猫を取られて用心深くなったのか、見かけることがあまりなく、やっと見かけても、私が犬を連れていると、猫はヒューッと逃げてしまっていた。

それが、ある日、この子はうちの庭にいた。塀のそばでじっとしていて、犬がいても、私が近づいても逃げなかった。

その日、その子を保護して、ノミ・ダニとりスプレーをかけ、猫用ケージに隔離して、他の猫との接触がないようにした(獣医さんに見せるまで)。それから、シャンプーもした。ドライヤーが熱いのじゃないか、と心配だった。

次の日、近所の動物病院へ連れて行き、全身を見てもらった。「すごく人懐こいけど、この子は外で生活していた子だね」と、それは何故か、今どんな健康状態か、などを獣医さんが、とても丁寧に説明してくださって、「ノミとりスプレーをかけても、1日たたないでシャンプーしてしまうと、薬の効果が出ないから」と、改めてノミ・ダニ・寄生虫予防の薬を投薬してくださったので、感謝。

動物病院で色々相談し、この状態なら野良猫だけれど、でも万が一にも飼い主がいた場合、保護した私が何かの罪(拾得物横領とか、窃盗とか)に問われないように、念の為警察に届けることにした。それから、市役所の動物関係の対策課、県に動物指導センターにも連絡を入れた。万が一にも飼い主がいた場合、以前、うちの犬が家から逸走してしまった時の私のように、必死で探しているかもしれない、とも考えて、チラシを作って犬の散歩道周辺のポストに入れた。

この猫さんは、ずっと外で暮らしていたんだな、というのがしみじみわかったのは、猫トイレを使えないことからだった。割と、どこでもやってしまう。なので、とりあえず、あちこちに犬トイレ用のシーツを置いたところ、シーツでおしっこをするようになった。うんちはトイレでできるようになった。本気でトイレトレーニングをするなら、だんだん、トイレシーツではなくて、猫トイレでおしっこができるように、しばらくケージで(猫用ケージで中が4段階層になっていて、ご飯と水の容器、トイレが入る。寝るスペースには毛布を敷いてある)生活してもらうことになるかもしれない。

保護してから1か月が過ぎたので、あらためて寄生虫やノミ・ダニ予防の薬を投薬。

警察には3か月保管(拾得物扱いなので保管)して、持ち主(物扱いなので)が現れなければ、私に権利が移るので飼ってよい、と言われている。

カメの好きな水温?

先週頭ぐらいまでは「10月なのにこれでいいのか?」と思いつつ,家の中では半袖ワンピースを着ていた。流石に通院する時には長袖のコットンシャツで行ったけれども,車の中も暑かったので窓を開けて走っていた。

でも数日前から急に気温が下がったような気がする。ついに家の中でも長袖のシャツを着るようになった。

それに合わせて,ずっと気になっていたカメのマイキーの水槽用ヒーターを購入した。

水槽がプラスチック製なので
ヒーター付属の吸盤は使っていない。
ヒーターは水にしっかり沈んでいないといけない
ので水はこのぐらい

マイキーがうちにやってきたのは6年前。それ以前は職場でわけあって飼育されていたのだが,職場は夏は冷房があり,冬はやたらと暑くなるセントラルヒーティングシステムがあった。そのため,夏は廊下に(しかし廊下は35〜40°Cぐらいまで暑くなっていた),冬場は室内の日向か暖房の風が来るそう風口の真下に水槽を置いていた。そのため,冬でも特にヒーターを使うことはなかった。水槽が小さかったこともある。

7年前,とある理由があって私がマイキー(当時は,亀吉,亀太郎,カメ等々皆勝手な名前で呼んでいた)の世話をすることになり,と言ってもその数年前から私がみていたのだが,水槽を大きくすることにした。

水槽が大きくなると水も多くなるわけで,日向や暖房送風口下に水槽を置いても水が温まらなくなってしまった。その年の冬はマイキーにとって辛かったと思う。半分冬眠のようになりながら,彼は頑張った。

そして私が転勤するにあたって「(職場では)誰も面倒をみられないだろうから」と言う理由で,マイキーは私の家にやって来ることになった。

その年の冬からは,ずっと「カメ元気」と言うヒーターを使って冬場をしのぐようになった。ヒーターを使っていると冬眠しないので,本当に元気(そうに)マイキーは水槽の中を歩き回っている。本当はもっと大きい水槽にしてやりたいが,そうなると腰痛持ちの私が水の交換をする時に困難が生じるので,現在の大きさで我慢してもらっている。

「カメ元気」と言うヒーターは,最初は実家近くのホームセンターで購入した。犬猫を連れて実家に帰った時に,猫トイレの砂だったか犬トイレのシーツだったかを持っていくのを忘れて,急いで行ったホームセンターの犬猫トイレ用品の通路の向かい側にあった。熱帯魚や爬虫類のヒーターや水槽フィルターなどを扱っている「GEX(ジェックス)」と言うメイカーのもの。

https://product.gex-fp.co.jp/fish/?m=ProductListDetail&cid=352&id=426

今回購入したヒーターは4つ目である。

「カメ元気」ヒーターは(多分他のメイカーの製品も同様だと思うが),水から出てしまうとヒーターの空焚きで火事やショートする(中にいる生き物が感電死してしまう)ので,水に完全に沈んでいないといけない。水からヒーター本体が出てしまうと,自動的にサーモスタットが作動してヒーターが切れると同時に本体が壊れる。

最初に買ったヒーターは4シーズン使えたのだが,一昨年の暮れだったか昨年初めだったかに購入したヒーターを,マイキーがすぐに壊してしまった。どうやったかというと,よほど寒かったらしくヒーターの下にもぐりこもうとしてヒーターを持ち上げてしまったのだ。甲羅に乗ったヒーターは無事にというかなんというか,サーモスタットが作動して壊れてしまった。

寒くては水温が下がり,亀は爬虫類で,爬虫類は変温動物なので体温も下がり,餌も食べられなくなってしまう。冬眠するにも環境が水槽だと難しい。知人でカメを飼育していた人達の何人かが「冬眠させていたらそのまま死んでしまった。」と話していたので,やはりヒーターが必要なのだと考えた。

新しいヒーターは昨日設置した。昨日はまだ水温が上がらなかったのかマイキーの体温が低いままだったのか,餌をあまり食べられなかったが,今朝は食べることができた。良かった。このままこのヒーターで来年の春までいけるだろうか。それはわからないが,とにかくマイキーが餌を食べられるようになって良かった。

柴犬の換毛期(秋)

柴犬ナナの秋の換毛期が来た。

夏の毛が抜けて秋の毛が生えてくる。元来,柴犬というのは「もっとも抜け毛の多い犬種の一つ」と言われるくらいに抜け毛がすごい。短毛種ということは,短毛をキープするために常に毛が抜けて生え換わっているということだが,換毛期は1日の抜け毛でクッションが作れるのではないかという勢いでごっそり抜けていく。

ちょっと撫で回しただけでこれだけ抜けてくる換毛期

段差ができたもも周り

柴犬と違って,プードルなどは毛が長くなり毛糸玉のようになることが前提の犬は,抜け毛は少ない。プードルは(スタンダードプードルは)元々は水辺の鳥を狩る時に,人間が撃ち落とした鳥を水に飛び込んでくわえてくる仕事をしていた狩猟犬なので,毛が常に長く体を保温する仕組みがある。現在は,人間によって勝手に改造されてしまったためトイプードルやミニプードルは水に飛び込むことなどできないだろう。低温に弱くなっていると聞いたことがある。

ここしばらく自分の体調が悪かったので,散歩に行けない日や,散歩に行っても歩くのがやっとで「ナナ,ママが倒れたら引きずって家に帰ってね。」という状態だったので,ひょっとしたら数日前から抜け毛は浮き上がってきていたのかもしれないが,気付いたのは今日である。

朝庭に出して,中に入れる時に体を拭いたらモワッと毛が浮かび上がっていたので,触ってみたらボサッと抜けてきたので「お,きたな(換毛期が)。」と思ったのだ。

今回は珍しく,素直に毛を抜かせてくれた。これでかなり抜けた所と抜けていない所の段差ができた。後でファーミネーターでならしてみよう。

暖をとる猫 秋の気配

今週はずっと天気が悪く,秋の長雨というよりはまるで冬のような雨が降っている。室温は24℃ほどだが,携帯で調べたら外気温は19℃と出ていた。さすがにそれは低すぎるのではないかと思う。でも確かに肌寒い。

寒くなると動きが鈍るのはニャンコ達とカメのマイキー。

今のところマイキーはまだご飯を食べる元気がある。もっと寒くなるとヒーターなしではご飯を食べられなくなるので,それで考えるとカメ的にはまだ秋の初めなのだろう。

しかしニャンコ達にとっては寒いらしい。世界の猫の先祖は北アフリカのリビア砂漠に棲んでいたのだから,寒さに弱いというのはよくわかる。

今日のニャンコ達は,それぞれ暖をとることができる場所を探していたようだ。やはり彼らにとって今日の気温は低くて「もう秋なんだよ」と言っているのかもしれない。

兄弟トラ猫のフルフルとバルバルは寄り添って段ボール箱の中それもものすごく窮屈なところに入り込んで,姉トラ猫のキルファは柴ワンコのナナにぺったり張りついていた。アメリカンショートヘアのシムシムとキジトラのピーチ姫は,私のお腹の上や私の背中とソファの間,私が座って温まったところを狙って寝そべる。元気が良かったのはキジトラボーイのラッキーだけであった。

クッションと私の間におさまるピーチ姫

私の背中でぬくぬくしているニャンコはすごく可愛い。私みたいなものでも信頼してくれているのか,安心した表情をしている。そこまでたいしたものではないのに。ただただ可愛い。愛おしい。

ここにいてくれてありがとう。

ダンスに見入る猫

夏が終わるとはいえ,毛布を抱えてソファで丸くなってボォっとしているのはいささか問題がある。それはわかる。フラフラと歩いて台所へ行ってお茶をいれて,ソファに座って飲んで,またソファに横になる。

先日実家に行って以降動くのがしんどい。目が回って吐き気がする。薬の量が変わったからかもしれないが,そうでないのかもしれない。薬の調整で,体調が悪いことははっきりしたが,精神的に何かが良くなった感じはしない。何もかも自分以外の誰かが経験していることのようで,自分がどこにもいない感覚がある。

それでも何とか目を覚まして,何か自分ができることはないかと考えている。

気力がある時には読書したりYouTubeを見たりする。読書といっても,聖書(時々コーランとか「正法眼藏(しょうほうげんぞう)随聞記」)か三島由紀夫の「午後の曳航」(たまたま英語版がそばに置いてある)かコミック(「チェンソーマン」とか「呪術廻戦」とか「僕のヒーローアカデミア」とか)そういう組み合わせになってしまう。でもこれが結構元気をくれる時もある。それについてあとで書いてみたいとは思っている。

今日はYouTubeで最近BTSの次に気に入っているTomorrow X Together (トゥモローバイトギャザー)を見ていたら,キジトラ猫のラッキーが肩に乗ってきた。まさか見ていないだろうと思ったのだが,TXTのメンバーが踊る動きと同じように視線が動いている。「え? ラッキー見てるの?」とちょっと驚いた。

肩に乗って携帯画面を見るラッキー

うちのニャンコ達は皆NHKの「世界ねこ歩き」は大好きで,テレビの前にちょこんと座ってじっと見る。テレビの中の猫達が動くとその後を追いかけるように移動して,テレビの裏まで探しに行くことがある(ぐるっと一周して「あれ変だな?」という表情になる)。

でも人間には興味がないと思っていたのだ。きっとダンスする時に手がヒラヒラするからではないかと思う。

試しに肩から膝の上に移動させると,目を閉じて寝に入ってしまう。TXTを見せると目を開けて前足をのばしてくる。

前足を画面にのばすラッキー

やっぱりダンスを見てるんじゃないかな?という気がする。テレビの調子が悪いから今日は携帯で見ていたけれど,録画した番組があるから,後で大画面で見せてみよう。

猫の目は本当に色々なものをよく見ている。

猫の毛カット

アメリカンショートヘアのシムシムは,床でへそを上にしてゴロゴロすることが多い。いわゆる「へそ天」である。

そのせいなのか換毛期だからかよくわからないが,背中側のアンダーコートの毛が絡み合ってしまい,毛玉というかフェルト玉のような塊になってしまう。普段はファーミネーターという犬猫用金属ブラシでブラッシングしているのだが,ついにファーミネーターまで受け付けないほどに固まってしまった。

仕方がないので,フェルト状になった毛を根元からハサミでジョキジョキ切ることにした。これからはファーミネーターだけでなくまめにシャンプーをしようと思う。彼女の場合はムース状のドライシャンプーを使っている。

シムシムを迎えて初めの頃はショートヘアという名前に騙されてしまった。もっと早くに毛刈りに彼女をならすべきだった。

アメリカンショートヘアは毛足が長い。アンダーコートの毛がもふもふしている。リビア山猫そっくりのうちの三姉弟キルファ,フルフル,バルバルや実家近くの山で拾ったラッキーや仕事していた頃に職場の駐車場で拾ったピーチ姫とは明らかに違う。どの子よりも毛が長い。

子猫の時にトリマーさんに連れて行ったことがあったが,大暴れしたのちに脱力していたので獣医さんに相談したら「猫はトリマー行かなくていいんですよ。」と言われた。その際にファーミネーターを紹介されたので,その後はトリマーさんには行っていない。それに今は経済的にもトリマーさんに行くのは難しい。

ファーミネーターでブラッシングすると面白いように毛が抜けるので,これで大丈夫と油断していた結果のフェルト状毛玉だった。

たくさんジョキジョキしたので,お尻周りにベルトでもつけているように白くなってしまった。アンダーコートの毛は白いが外側は黒い毛が多いから。一応シムシムはシルバータビーと呼ばれる白黒灰色のシマシマである。私の中ではアメリカンショートヘアという括りではなくて,トラ猫である。

お腹がベルト状におハゲのシムシム

白い部分が広くなっている腰回り

うちでここまで毛が固まるのはシムシムだけである。他の5匹には全くそのようなことはない。シムシムだけがペットショップで出会った猫で,他のニャンコ達は保護猫である。ペットショップの子猫ルームという所で,他の猫達がじゃれたり遊んだりしている時に,1匹だけ他の子が食べ残したご飯をガツガツ食べて回っていたのがシムシムである。しかも値引きされていた。なんだか自分を見るようで即決でシムシムを家に迎えることにした。

当時家には柴犬のナナしかいなかったが,ナナは甲斐甲斐しくシムシムの面倒を見てくれた。トイレの後にお尻を舐めてやったり,体や耳の中を舐めてグルーミングしてやったり,追いかけっこをして遊んだりした。それが原因でもないだろうが,シムシムは他の猫達との仲がよろしくなく,ナナと仲良しである。そして猫的なグルーミングをあまり自分でしない。一般的に人懐こいと言われるアメリカンショートヘアでありながら,人間も猫も大嫌い。懐いているのは私と夫ぐらいである。亡くなった母のことは嫌いではなかったようだが姉のことはかなり嫌っている。

性格のせいなのか,育った環境のせいなのか,よくわからない。これがシムシムなのだと思っている。

シムシムという名前はアラビア語で「胡麻」の意味。色が白黒だったので血統書は無視してそう名付けた。血統書にはものものしい名前が書かれていて覚えるのが面倒だったのもある。血統書にある名前というのは,おそらくどの血統かわかるように代々の名前を入れているから長くなってしまうのだろう。アラブ人にもよくいる。「誰々の息子の誰々の息子の誰々の息子のなんとかかんとか」みたいな名前。

でも夫にも私にも血統書の名前は本当に面倒で,アラビア語で発音しやすくて白と黒の色の特徴がわかる「胡麻=シムシム」にしたのだ。

シムシムは他の猫達と遊べない。うまく関わる方法がわからないようだ。ペットショップで初めて見た時もそうだった。だからこの子はADHDでASDの私のうちにいるのだと思う。そういう縁だったのだと思う。11歳になったシムシム。この子との時間を大切にしたい。しかし今日の彼女は毛刈りでお怒りモードである。

散歩の力

鬱病も適応障害も,家の外に出ることが難しいものだ。だが,この外に出ることは鬱病や適応障害のリハビリテーションのようなものなのだそうだ。

それに外との関わりが切れてしまったら生活が成り立たなくなってしまう。必要最低限だけ外と関わるところから,少しずつ範囲を広げていけると良いのかもしれない。

家の中にいると気持ちは少し落ち着いているが,ソファで毛布にくるまったまま,床にうずくまってダンゴムシのように丸くなっているままでは,体にも心にも良くないことはわかっている。わかっているのだが体は動かない。力が全く入らない。

階段の昇り降りができなくなって,2階にある寝室に行けなくなった。今は1階のリビングにあるソファで寝ている。階段を昇る時には手をついて四つ這い。降りる時には,四つ這いで後ろ向きに降りるか,両手で支えお尻をついてズルッズルッと滑るようにして降りる。

家の外に行けば段差もあるし坂もある。

人もいる。車もある。情報が頭の中に押し寄せてくる。

外に出るのは怖いし歩けるかどうか心配になる。

そんな恐怖に似た行為が,柴犬ナナの散歩のおかげで可能になる。

ナナが散歩に行きたそうな様子で寄ってくると,一緒に歩けないことが申し訳なくなる。ナナはもう12歳。あとどれだけ一緒に歩けるのかわからない。今しかないから,一緒に歩きたい。

夫がナナの散歩に行ってくれる時は,夫はナナの排泄の始末ができないから、私がナナを庭で走らせトイレに行きたい様子が見えたところでトイレに行かせて排泄させる。ナナが庭に出るだけでも,外に触れることになる。庭のクヌギの木に集まる鳥の声やセミの声を聞き,風の音を聞く。家の外を恐れていたはずなのに,いつの間にかリラックスしている。

ナナに引きずられるようにして歩いていると,人や車や多すぎる情報は恐ろしいけれど,それでも並木の葉ずれの音や木々や電線にとまる鳥の声が嬉しくなる。草の間から虫の声がすると季節のうつり変わりを感じる。動かなかった足がゆっくり前に出る。

動き出さなければ動かないままだ。

今はまだ一人で外を歩くのが恐ろしい。ナナがいるからなんとか動ける。ナナと一緒の時間を大切にしたい。ナナは忍耐強く私を支えてくれる。

障害のある人のメンタルを支えるセラピーアニマルという存在もある。動物と一緒にいることで周囲に対する恐怖が軽減する。ナナは私の家族でセラピストでもある。

人によって外に出るためのきっかけや力の源は違うのだろうけれど,私のパワーはナナに与えられている。

猫の首輪

以前にも書いたがうちのニャンコ達は首輪をしている。猫首輪のことを少し詳しく書いてみる。

ニャンコ首輪には,それぞれのの名前と私の名前と連絡先がわかるような札が付いている。それはどこのどんな首輪でもデフォルトだと思う。また猫に限った話ではなく,犬の首輪でも同様だ。

今使っている猫首輪は,縮緬(縮緬)の丸い紐で作られたもの。前にもちょっと書いたが「ぽぽねこ」というネットショップで購入したもの。

「ぽぽねこ」さんでは,猫関連の製品を扱っている。猫の術後やアレルギー性皮膚炎などで体を舐めないように注意する場合のエリザベス・カラーだと食事やトイレが大変なので,それに代わるエリザベス・ウェア(全身ウェア)なども販売している。うちのピーチ姫には少しサイズが大きいので,彼女は別のショップの製品を使っているが,他のニャンコのサイズだと「ぽぽねこ」さんのウェアがちょうど良い。

縮緬丸紐の首輪の良いところは,毛並みに首輪の癖がつかないこと。とても軽いので老齢の猫でも首への負担が少ないこと。こすれて地肌が見えてくることがないこと。

https://www.poponeko.jp/?gclid=EAIaIQobChMIqoKYz7ay8gIVTTVyCh3VcArlEAAYASAAEgK3l_D_BwE

シムシム(11歳)の後ろ姿 
首輪の色は紫

前は革製に真鍮のプレートを嵌め込んだ首輪をしていた。その首輪もとても気に入っていた。だが古くなったのと,シムシム,フルフル,バルバル,キルファの4匹が10歳以上になったこともあり,真鍮のプレートと金具付きではないものにしてみた。

https://www.kubiwan.com

そちらは「サクラ犬具」という主に犬用の製品を手作りしている工房の物。猫首輪も作っている。真鍮のプレートと金具と言っても,首輪自体は軽く華奢な仕上がりになっている。例えて言うとブレスレットのような感じ。

だが年をとったからか少し毛の量や生え替わりの速度も落ちてきたので,より軽い首輪にしてみたのだ。

ちなみに柴ワンコのナナは,「サクラ犬具」さんの首輪を使っている。

犬の首輪は当然として,どうして猫の首輪にもこだわるか,というと,昔実家で飼っていた猫が行方不明になってしまったから。

実家では私が生まれる前からたくさん生き物を飼っていて,犬や猫も何世代もいたわけだが,最後が悲しすぎる子達がいて,その原因はやはり飼い主であった私と家族の無知が大きかったと思うので。

犬のフィラリアとかウィルス感染症とか,猫の逸走とか・・・・。私が子どもだったこともあるが,私の両親も全然わかっていなかった。

猫のジムニーが逸走して行方不明になってしまったのは,私が当時仕事で別の町に住んでいて,母と姉が下痢をしたジムニーをキャリーに入れず抱っこした状態で動物病院に連れて行ったため,入口で犬に出会ってびっくりしたジムニーが逸走したから。

私は猫はキャリーで運ぶようにしていて,実家にはキャリーをちゃんと置いていたのだ。だが,私がアパートにいる間に,両親がキャリーを虫カゴ代わりにして親戚の子どもに渡してしまっていたのだ。私の猫用キャリーだったのに。

ジムニーが行方不明になっても,母も姉も私が怒るだろうからと私に電話も何もしてこなかった。実家に帰った時,実家に預けていたジムニーがいつものように私を出迎えに玄関に来ないことで両親も姉も隠せなくなって本当のことを話した。

いなくなった2日後に事態を知った私は,動物病院付近を雨の中歩き回って,通りがかる人達や商店の人に尋ねて回った。だがジムニーは見つからなかった。

もし両親と姉がジムニーがいなくなってすぐに電話してくれていたら,それはちょうど仕事の休みを取りやすい時期だったのだから,私はすぐに駆けつけただろう。でも彼らは「自分達が猫キャリーを他人にやってしまったから」「いつもキャリーの話をされているのに抱っこして病院へ行ったから」「きっと怒るから」と問題を隠していた。もともと彼らは人間として問題のある人達だったがそれは別の話だ。私は祖母のことは信用していたが,両親がキャリーを勝手に親戚の子供にやるとは私も祖母も考えもしなかった。

それはさておき,もし猫首輪をしていたら,せめて見つけた人が知らせてくれたかもしれない。そう思う。猫に首輪をつけることはほとんどなかった時代だが,それ以来「猫を飼うなら猫にも首輪をつける」と心に決めた。

猫の首輪というのは,犬の首輪とは構造が違う。犬用首輪を猫に使うと危険である。

猫は3次元で移動するので,ジャンプした時に何かに引っかかってしまうこともある。猫用首輪は何かに引っ掛かったらバックルが外れるようになっている。セイフティバックルである。犬用首輪にはセイフティバックルはない。外れない代わり首輪が何かに引っかかったら首がしまって窒息死してしまう。しかし,セイフティバックルが外れたら首輪はその場でなくなってしまう。どうしようか悩んでいた。

「サクラ犬具」さんの猫用首輪を買った時,セイフティバックル(すぐ外れるバックル)の他にシリコンゴムのベルトが付いていた。これがあると,引っかかった時にバックルは外れるが首から落ちないので,首輪がだらっと垂れた状態になる。

そのシリコンゴムからヒントをもらって,「ぽぽねこ」さんの首輪にもゴム(よくある手芸用のというかパンツのゴムというか)をつけてみた。これがうまくいっている。暴れ回ってバックルが外れてもゴムで首にぶら下がる。ゴムだから伸びるので,引っかかった時に首はしまらない。

今でも猫達犬達に申し訳ないと思う。無知ゆえに彼らと別れなければならなかったことが辛い。だから,自分の意識を変えて知識を得て行けたらと思う。だが,失ったバディはもう帰らない。とても辛い。その気持ちの繰り返しになる。

せめて,首輪と名札,せめて自分にできることをしたいと思う。