ADHD・ASDがあって困ること その1

このところ有名人で発達障害をカミングアウトする人が増えてきたけれど,ADHD(注意欠陥性多動障害)が多いのだろうか? それ以外なのか?  ASD(自閉スペクトラム症)はあまり聞かないような気がする。

数年前に地元の国立大学で教員免許更新講習で学習障害についての講義を受講した際,「この人は私と似た匂いがするぞ」という感じの教授が,「障害というのは,生活する上で障害があれば障害だけれど,障害なく生活できれば障害とも言えなくなってくるので,深く考えすぎないように。」と言っていた。

それで言えば,有名な人達の中にも生活に障害が出ている人がいるのかもしれないし,本当は生活上の障害はないけれど診断的に障害と言っている人がいるのかもしれない。

私は? 私はどうだろう? 生活上の障害は出ている。それは確か。そして今は適応障害と鬱病になっている。小中学生の時は自傷(剃刀で腕や手を切る,手足の爪を剥がす,髪や眉毛を手で力任せに引っこ抜くなど)。10代から20代にかけては摂食障害のため体重は1ヶ月に10キロ単位で増減していた。片方の耳がストレス性突発性難聴で聞こえなくなった。摂食障害と突発性難聴は治ったが(と思う)。

生活上の不都合が多すぎるので咄嗟に全部は思い出せない。一番困ることは,目の前にないものは存在しなくなることだろうか。

Out of sight out of mind. という英語の諺があって「去る者は日々に疎し」と訳されているが,「日々にうとし」どころか視界から外れた瞬間に「うとし」になってしまう。その結果,「鍋を火にかけたまま忘れる」「鍵をかけ忘れる」「なんでもどこかに置き忘れる」「机に置いた物の存在が見えなくなりその上にまた物を置く(自分の目には片付いているように見えている)」「自分がどこで何をしているのか忘れる」などがある。忘れるというよりも,情報が上書きされてしまうのに似ている。

1メートル先に目が向いた瞬間に30センチメートルに先あるストーブの存在を忘れて前進して突っ込みストーブに手をついて火傷,ということがあった。これは目の前にストーブがあることはもちろん見えていて知ってるたのだが,1メートル先に目が向いたことで新しい画像が脳に上書きされてしまい手前の風景は消されてしまうということ。

はしごに登って他のものに気を取られ自分がどこにいるのか忘れ,別の作業をしようと手と足を放して転落,ということもあった。

生傷は絶えない。

普段づかいのバッグ,中身が全部見えるように上から左右にかけて大きくジッパーが開くタイプしか使えない。小物類をポーチに入れると存在を忘れるので,ジップロックのような透明のファスナー付きの袋に分けて外からも見えるようにしている。

おしゃれとは無縁になる。

自分の場合は服装も一般的な組み合わせができない。

これはどう説明していいのかわからないけれど,草間彌生のようにめちゃくちゃ派手になったり,柄物に柄物でさらに柄物を重ねる組み合わせをしたりする。

服の組み合わせを考えることができない。あるいはこだわりを手放せない。何をどういう順番で着ればいいのかわからない。仕事に行く時には,前の晩に組み合わせを決めて順番に並べておかなければならない。それとADHDだけでなくASDのせいもあるけれど,いつも同じデザインの服を同じ組み合わせで着るのが一番気持ちは楽だと思う。

でも制服は大嫌い。同じデザインの服をいつも着るのが楽と言っても,それは毎日同じ服を着続けることではないし(雑菌が繁殖しそうで怖くなる),周りにいる人間が皆同じ服を着ているのを見ると恐怖のようなものを覚える。同じ形がたくさんかたまった集合体に恐怖する傾向があるからだろう。本当に本当に怖い。

自分の服は,上はボタンなどがあまりなく頭からかぶるタイプ,下はゆったりした形,どちらも綿ジャージのような肌触りの良い素材が好きだ。感覚過敏のせいもあるが,平織素材はカシャカシャした感じで苦手だ。やはり過敏それと接触アレルギーのため,内側についているブランド名やサイズのタブが当たるのがイヤでイヤで気持ちが悪くて購入したら必ずハサミで切り取ってしまう。

いつも同じデザインの服を着ていると言っても,スティーブ・ジョブズだったら誰も文句は言わないのだろうが,私が同じデザインの服を大量買いするのはあまり関心されない。結婚当初の夫は「どうして同じデザインの服ばかり買うの?」と随分驚いていた。すり減ったり破れたりするたびに同じデザインか似た物を買っているので,今では夫も慣れてきたような気がする。

普通の服装が普通にできる人はすごいと思う。

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