7匹目のニャンコ①

ここしばらく、うちには7匹目の猫がいる。

もう3〜4年前から、ずっと気になっていた野良猫さん。

4年前、この子は私が犬の散歩に出ようとした時に、虫を捕まえて食べていた。犬を見て、慌てて逃げていった。その後しばらく見かけなかった。

3年前、この子はたくさんの子猫を引き連れて玄関前の庭にいた。みんな何か食べないといけないかな、と思って、キャットフードと水を玄関前に置くようにした。いつか保護しようと思った。いつか、となってしまったのは、当時の私の生活が、滅茶苦茶だったから。

どう滅茶苦茶だったかというと、末期癌の母親の遠距離介護とか、姉の遠距離介護とか、骨折していた夫の介護とか、実家の自然災害被災による半壊とか、仕事とか、一気に押し寄せてきた時だったから。

落ち着いたら、あの子達を保護しよう、と思っていた。

すると、当時同じ長屋アパートに住んでいた方が、子猫達を保護して里親を見つけた。

この子だけが、ひとりぼっちで残ってしまった。成猫だったから、貰い手がいなかったのかもしれない。捕まえられなかったのかもしれない。

いつか保護しよう、と思って、ずっと家の前にキャットフードと水を置いていた。容器は毎日空になっていたけれど、多分、ほとんどは鳥に食べられていた(庭の木に鳥が巣を作って子育てしていた)。保護した時のために、全身用のノミ・ダニ取り薬も用意した。保護したら、どうするか、脳内シミュレーションをした。

けれど、その後は子猫を取られて用心深くなったのか、見かけることがあまりなく、やっと見かけても、私が犬を連れていると、猫はヒューッと逃げてしまっていた。

それが、ある日、この子はうちの庭にいた。塀のそばでじっとしていて、犬がいても、私が近づいても逃げなかった。

その日、その子を保護して、ノミ・ダニとりスプレーをかけ、猫用ケージに隔離して、他の猫との接触がないようにした(獣医さんに見せるまで)。それから、シャンプーもした。ドライヤーが熱いのじゃないか、と心配だった。

次の日、近所の動物病院へ連れて行き、全身を見てもらった。「すごく人懐こいけど、この子は外で生活していた子だね」と、それは何故か、今どんな健康状態か、などを獣医さんが、とても丁寧に説明してくださって、「ノミとりスプレーをかけても、1日たたないでシャンプーしてしまうと、薬の効果が出ないから」と、改めてノミ・ダニ・寄生虫予防の薬を投薬してくださったので、感謝。

動物病院で色々相談し、この状態なら野良猫だけれど、でも万が一にも飼い主がいた場合、保護した私が何かの罪(拾得物横領とか、窃盗とか)に問われないように、念の為警察に届けることにした。それから、市役所の動物関係の対策課、県に動物指導センターにも連絡を入れた。万が一にも飼い主がいた場合、以前、うちの犬が家から逸走してしまった時の私のように、必死で探しているかもしれない、とも考えて、チラシを作って犬の散歩道周辺のポストに入れた。

この猫さんは、ずっと外で暮らしていたんだな、というのがしみじみわかったのは、猫トイレを使えないことからだった。割と、どこでもやってしまう。なので、とりあえず、あちこちに犬トイレ用のシーツを置いたところ、シーツでおしっこをするようになった。うんちはトイレでできるようになった。本気でトイレトレーニングをするなら、だんだん、トイレシーツではなくて、猫トイレでおしっこができるように、しばらくケージで(猫用ケージで中が4段階層になっていて、ご飯と水の容器、トイレが入る。寝るスペースには毛布を敷いてある)生活してもらうことになるかもしれない。

保護してから1か月が過ぎたので、あらためて寄生虫やノミ・ダニ予防の薬を投薬。

警察には3か月保管(拾得物扱いなので保管)して、持ち主(物扱いなので)が現れなければ、私に権利が移るので飼ってよい、と言われている。

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