低気圧時の体調不良 ADHD・ASDの私の対策 

今日は曇っていて湿度が高くジメジメしている。だが,いつもの低気圧の日のような体調不良はあまり出ていない。ゆっくり眠れたからかもしれない。いや低気圧がまだそんなにひどくないのかな?

ゆっくり眠ることは体調不良にはとても効果がある。それは誰でも知っていることだと思うけれど,なかなか眠れないのが現代社会の構造なのだろう。

家にずっといる生活になって,1年近くは眠ることができなかった。薬も飲んだけれど,落ち着いてベッドにいることができない性格なので,薬を飲んでから動き始めてしまうこともあり,動いている間にちょうど「眠りに入る」薬の効果が出ている時に興奮状態で眠れないまま朝,ということがたびたびあった。

ADHDがある場合「落ち着いて」「じっとして」というのは本当に大変。いつもワチャワチャ動き出してしまう。体全体が動かなくても目がキョロキョロしたり手が動いたり体を揺らしたり。

なので,睡眠薬だけでなく精神安定剤(私の場合はデパス)を使う必要がある。それに,子どもの頃から眠っている時に全身が緊張して朝になったら余計に強張っている,ということが続いているので,緊張をほぐすためにも安定剤が必要。

かかりつけのクリニックでは,デパスには依存性があるから減らすように,少なくとも増やさないように,と注意を受けている。睡眠薬を使うようになってから安定剤が増えることはないが,それ以前は「眠りを持続するため」という目的にまで安定剤を使っていたので量が増えてしまい,クリニックで「気をつけて行きましょう」と言われた。それで,眠る前に動き出さないようにするための精神安定剤,眠りを持続するための睡眠薬,という処方になった。

眠れたから今日はさほどではないと言っても,低気圧は体調を崩しやすい。

以前読んだ漢方の本や製薬会社のホームページなどには,低気圧で体に水が溜まる,という記述もあったけれど(製薬会社が漢方も出しているところだったせいか?),漢方はよく「水が溜まる」と言う。

水が溜まるかどうか知らないが,体内の圧力というのはいつもあるわけで,体の外の気圧がその体内圧より下がってしまったら,圧力が低い方に引っ張られるようにして体内の水分や血管のような柔らかい器官が膨れるだろうから,体がむくんだり,血管拡張から頭痛が起こったりする(片頭痛は血管拡張が原因と神経内科の医師に言われたことがある)と思う。体がむくむと力もなかなか入らないし気持ちが悪い。血管が拡張したら頭痛以外の問題も起こるだろう。

大抵の人は「仕事だから」「学校があるから」「部活動だから」と何かしら「〜だから」を根性の土台にして,薬を飲んだり,清涼飲料水などでリフレッシュしたり,頑張っている自分を心で褒めて脳内ドーピングしたりして我慢している。

でも,障害があると頑張りたくても頑張れない理由がある。

一つはすでにたくさん薬を飲んでいること。鎮痛剤との相性が悪い場合は普段から飲んでいる薬を優先することになる。抗うつ剤,精神安定剤,てんかんの薬,等々グレープフルーツを筆頭に柑橘系と組み合わることが厳禁の薬もある。上でも述べたけれども,睡眠が普通にとれないケースもあり(1日中起きているような状態とか),体力的に持たないこともある。

一つは過敏。障害のない人より感覚に過敏がある場合,痛みでもだるさでも倍以上の重さでのしかかってくるようだ。

発達障害のある子どもさんと関わることが多かったが,低気圧が近づくと異様にハイになって走り出し飛び上がり最後に疲れて倒れ込む,泣き出す不機嫌になる,体温が安定しない,呼吸が乱れる,などなどのケースがあった。みんな頑張っているのだが,感覚や神経の過敏さは容赦なく体を中から責め立ててくる。

「頑張れ」「根性がない」と簡単に言うのは,無知のなせる暴力だと思う。同じ天気の下にいても,体や神経の作りが違うのだ。ガラスと鉛は同じ強度ではない。

私は「頑張れ」と言う言葉が子どもの頃から大嫌いだった。どう頑張ればいいのか具体的に言ってくれればまだ良いのだが,漠然としていて方向性も何もなく無責任な言葉だ。ASDの人間には具体的に何をどうするか伝えてくれた方が良い。ADHDの子は一般的な「頑張り」を見せることが難しい。それ以前の行動がコントロールできていないのだから。

なので,低気圧の日に具合が悪い人間に対して「頑張れ」とか「根性」とか,あまり言わないで欲しい。具体的に解決策を示して欲しい。だがそれはその場では無理かもしれないが。

解決策の例1:温かい風呂に入る。自律神経を調整してリラックス効果と体内外の圧の調整ができる。足湯や手湯も良い。

解決策の例2:温かいものを食べる。これも体を温めて自律神経を調整する。(片頭痛にはコーヒーか紅茶を飲みなさい,と神経内科の先生に言われた。それは血管の拡張を抑えるため)

解決策の例3:マッサージ  耳たぶマッサージが効くと知られているけれど,むくみは足や腕が辛いからリンパに沿ってマッサージするといい。

解決策の例4:少し横になる。足を少し高くすると体内の水分の流れが良くなる。

解決策の例5:エアコンで室内の気圧を調整する。

解決策の例6:昼寝。デスクについていてもいい。子どもだったら,床にウレタンマットでも敷いて休み時間にゴロゴロさせてみてはどうか。

時代が変われば全てが変わるもので,数年前までは「運動中に水分なんかとるな」と言われていたし猛暑の中でもランニングとかあったものだが,今ではそれは狂気の沙汰である。

だから時代がかわったのだから,せめて職場に長椅子のある休憩室とかあると良いと思う。それが無理なら絨毯やラグを敷いた部屋を作って休憩時間にゴロゴロできるようにすると良いのではないだろうか。あとデスクについていてもいいから昼寝。もう自分には関係ないんだろうけれど,しんどい中で「頑張って」心身を痛めつけている人達がいるんだろうと考えてしまうのだ。

そんなことをしみじみ考えた体調がまあまあマシな低気圧の日(今日の天気は低気圧自体がそんなにひどくないのだと思うけど)。

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