夕方の散歩の時間に雨が降ってきた。ナナは濡れるのが好きではないが,それ以上に私に気力がなくて結局散歩は見送りとなった。ナナには申し訳ないと思う。
それで寝転んで今日のニュースを見ていたら,防弾少年団(BTS)とイギリスのバンド COLD PLAY(アメリカの女優のグウィネス・パルトロウの元旦那さんのクリス・マーティンがいる)のコラボレーション曲がネット上で発表された,と出ていた。実際にリリースされたのは2日ぐらい前らしいのだが。
タイトルはMy Universe (マイ ユニヴァース)。「キミは僕の宇宙だよ。きみを僕の一番に(念頭に)おきたいんだよ。」という内容。曲自体は「うん,いかにもコールドプレイだな。」という演奏。今オフィシャルサイトで公開されているのは歌詞がアニメーションになっている。
lyric アニメーションMVは貼り付けられなかったけれど,Coldplay X BTS – My Universe (Official Lyric Video) ですぐ出てくるのが嬉しいところだ。
クリス・マーティンとBTSによる録音の様子がドキュメンタリービデオとしてBTSのチャンネルに出ていたので,そちらを貼り付ける。短いけれどこれだけでもメッセージの深さや真面目さは伝わってくると思う。
コールドプレイのチャンネルにも出ていたが,世界中の有名都市で一斉に開かれたGlobal Citizen LIve(有観客もあれば無観客もある)の様子がGlobal Citizen Liveのチャンネルにあったのでそちらも貼り付ける。あとでしみじみと噛みしめながら見てみようと思うから。
コールドプレイの演奏は,私にはものすごく懐かしい1980年代を思い起こさせるような響きがある,と私は思っている。そんなにものすごく好きというのではないが(失礼),とても聞きやすい。
クリス・マーティンの声に「あ,ジョングクだ。」「Vだあ」「あ,SUGAだ。」とBTSメンバーの声が重なって聞こえてくる。コールドプレイの優しい音(だと思う。ロックと言っても私にはすごく軽めのロック)にBTSの澄んだ声がきれいに調和している。
今回のコラボレーションについては,一部には「韓国が政治的にゴリ押しした」などという陰謀論を唱える人もいるが,BTSは,普通に欧米でもアラブでも環太平洋や環大西洋でも人気があるので,いくらなんでも陰謀論を振りかざしてBTSを貶すのは恥ずかしいことだと思う。欧米の音楽を子どもの頃から聴き続けている私にとっても,BTSが彼らのパフォーマンスで欧米のアーティストをコラボレーションするのは全く違和感がない。
もし日本人がコラボレーションを持ちかけられないのに変だというとしたら,それは残念ながら負け惜しみだろう。今の韓国のポップミュージックシーンには,日本人も中国人もタイ人もアメリカ人もその他様々な国籍の人たちがいて活躍している。彼らは世界に通用するアーティストになるために,世界で揉まれるために,日本であったり他の国だったり彼らがいた場所を離れて外国である韓国でオーディションを受けたりトレーニングを受けたりしているのだ。
もちろん欧米で直接デビューするという方法もあるだろうが,マーケティング的にそれが適切かというと難しい面がある。まず聞いてもらわないと話にならないからだ。だから日本人でも聞いてもらえる人は今でもちゃんと聞いてもらえている。ただ,BTSのように目立たないだけで。
K POPが全て素晴らしいとは,私は全く思わない。BTSは素晴らしい。しかし聞いていて耳障りなものだってある。見ていて腹が立つグループもある。例えば,ジェンダー的な偏見に媚を売っているようなものは大嫌いだ。また実際そういうグループは欧米で受けるだろうか? 少し疑問がある。KPOPの中にも最近ではジェンダーへの思い込みや偏見を利用しない,純粋にアート的なもので勝負するグループが出てきているので,そこには注目したい。しかし,某女性アイドルグループを筆頭とする,似たり寄ったりのガールズグループのほとんどは苦手である。
BTSは声を聞いてすぐわかる,それもミュージシャンとして大切なことだ。一山いくらのグループではないと言えるだろう。
My Universe は,聞き込むほどに味わいのある歌ではないかと思う。派手ではない。でもコールドプレイって派手ではない,元々。演奏も声もきれいなのだから良いことだ。
そんなこんなで,生まれて初めてYouTubeのチャンネル登録というものをした今日である。